国民健康保険料(税)の減免制度
国民健康保険料は、健康保険と比べて二倍近く高く、また低所得者程、所得に対する負担割合が高く逆進的になっています。国民健康保険法は国保料(税)の減免制度を規定しています。国民健康保険の減免制度には国が行っている「法定減額制度」と自治体が行っている「申請減免制度」と二通りあります。
① 法定減免制度
この制度は、国が行っている制度で≪別表1≫の所得水準に該当すれば減額されます。
≪別表1≫ 国民健康保険の法定減額基準表
保険料の平等割額・均等割額の軽減
同一世帯内の被保険者及び世帯主の前年中の総所得金額等の合計に応じて、平等割額と均等割額が軽減されます。(平成29年度)
軽減割合 | 判 定 基 準 |
7割軽減 | 総所得金額等が 33万円以下の世帯 |
5割軽減 | 総所得金額等が 33万円+(27万円×被保険者数(※1))以下の世帯 |
2割軽減 | 総所得金額等が 33万円+(49万円×被保険者数(※1))以下の世帯 |
・国民健康保険の被保険者でない世帯主(擬制世帯主)及び特定同一世帯所属者の所得も合算して計算します。
・65歳以上で公的年金収入のある方は、年金所得から15万円を控除して計算します。
・保険料の平等割額・均等割額の軽減は、世帯主と被保険者全員が所得の申告をしている場合のみ適用されます。
② 申請減免制度
これは、各市町村が条例などで対象者と減免割合を決めているもので一律ではありません。詳しくは、各市町村に問い合わせてください。
金沢市の場合、減免基準は次のようになっています。
(1) 国民健康保険加入者が天災その他の災害により、その所有し、かつ居住のために使用している家屋、または家財が著しい損害を受けた場合 ≪別表2≫
≪別表2≫ 前年の合計所得金額に対する資産損失の限度と減免割合
1/5以上 | 1/3以上 | 1/2以上 | 2/3以上 | |
300万円以下 | 60% | 80% | 100% | 100% |
300万円を超え450万円以下 | 40% | 60% | 80% | 100% |
450万円を超え600万円以下 | 20% | 40% | 60% | 80% |
(2) 国民健康保険加入者が、失業または事業の休廃止による失職等で当該当年の見込み合計 所得金額が前年の合計所得金額より著しく減少した場合 ≪別表3≫
≪別表3≫ 前年の合計所得金額に対する本年所得の減少程度と減免割合
1/3以上 | 1/2以上 | 2/3以上 | |
150万円以下 | 80% | 100% | 100% |
150万円を超え300万円以下 | 60% | 80% | 100% |
300万円を超え450万円以下 | 40% | 60% | 80% |
450万円を超え600万円以下 | 20% | 40% | 60% |
(3) 生活保護を受ける者と同程度の実情である場合
(4) その他特別の事情があると認められる者 (例えば、サラ金やローンなどの負担がある人)
金沢市の場合、2割減免対象者には、新年度の納付通知書に減免申請書が同封されています。必ず提出しましょう。 また、国保料は前年度の収入に応じて決まります。途中で収入が大きく減少した場合などは申請減免になりますが、毎年6月から7月にかけて、集団で申請をする日を設けています。お問い合わせは、石川県社会保障推進協議会まで。